板金加工の原価計算 — 工程ごとに違う単位で測る
レーザー切断と曲げを含む板金部品の原価を10費目で積み上げる方法。切断は切断長、抜きは打数、曲げは曲げ数 — 平均してしまうと本当の原価要因が見えなくなります。
板金の原価計算は決まった形で崩れます。工場が単位を一つ — たいてい「一時間あたり何個」 — に決めて、それを全工程に当てはめる。すると切断線が長く複雑な部品と、外形だけの単純な部品が同じ原価になり、なぜ一方の仕事だけ利益が出たのか誰も説明できません。
対処は単純で、**各工程をその時間を実際に決めている単位で測る**ことです。
工程ごとに単位が違う
| 工程 | 測る単位 | 原価表への意味 |
|---|---|---|
| レーザー、プラズマ切断 | 切断長の合計 | 内部形状が多い部品は、同じ大きさでも高い |
| タレットパンチ | 打数 | 多孔パネルは外形に関係なく高い |
| プレス | ショット数 | 一打で一個 — 型に投資する理由そのもの |
| ベンダー曲げ | 曲げ数 | 曲げ一回ごとに位置決めと持ち替えが発生する |
10費目 — 工程順に
1. 材料 — 消費した板、部品の面積ではない
部品が実際に消費した板の面積で計上します。まわりに残るスケルトンの取り分も含みます。部品の外形面積だけで計算すると端材が誰にも負担されず、この業種では端材は板のかなりの割合を占めます。配分の方法はネスティングのガイドで扱います。
2. 機械時間
設備ごとに単価を分けます — ファイバーレーザー、タレットパンチ、ベンダーは別の単価です。上の表の単位で一個あたりに換算し、工場平均は使いません。
3. 労務
動き方の違う塊を分けます:板の積み下ろし、スケルトンからの部品取り外し、バリ取り、曲げ、組立・圧入。取り外しとバリ取りは純粋な人手作業で、機械時間ではなく**部品点数**に比例します。
4. 工具・消耗品
ノズル、レンズ、パンチとダイ、ベンダー金型、バリ取り媒体。交換までの生産数で割ります — 機械加工のガイドと同じ計算です。
一つの部品専用に作った型は**一回限りの費用**であり、消耗品ではありません。機械製造のガイドの扱いに従ってください。
5. 不良
切り間違い、曲げ角度不良、取り扱い傷。曲げ後に不良になった部品は、切断・取り回し・曲げをすべて消費しています — 材料単価ではなく、失われた時点の価値で評価します。
6. 手直し
曲げ直し、修正、溶接補修、再塗装。手直しせず廃却する工場は、空欄ではなくゼロを入力します。
7. 外注加工
粉体塗装、めっき、溶融亜鉛めっき、陽極酸化、シルク印刷。ロット請求額 ÷ 個数に往復運賃を加えます。塗装は面積かハンガー本数で課金されることが多く、同じ重量でも平板と曲げ物では金額が大きく違います。
8. 梱包
曲げ物は重ねにくく傷つきやすいため、梱包費は機械加工より重くなります。間紙、角当て、通い箱もすべて原価表に載せます。
9. 運賃
板金の組立品は重くなる前に**かさばる** — トラックは積載重量より先に容積が埋まります。一便の費用をその便の個数で割り、前提を記録してください。
10. 製造間接費
場所、電力、圧縮空気、集塵、監督。配賦基準は毎回同じにします。アシストガスや電力が既に機械の時間単価に入っているなら、ここで二重に計上しないこと — この業種で最も多い二重計上です。
確認する三つ
- 材料はスケルトン込みの消費板面積か。部品の外形面積になっていないか。
- 曲げは人の作業時間込みで計算されているか。機械時間だけになっていないか。
- アシストガスと電力は一度だけ計上されているか。
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